皆さん、居酒屋に行っていますか?
実は株式投資を若者に説明しておりました。その若者は酒好きで、よく居酒屋に行くと言っておりました。
今回はお酒が強くないけど居酒屋銘柄を長期保有している管理人が、居酒屋銘柄を例にして選定のやり方の一部を紹介します。
ちなみに管理人は中ジョッキ2杯程度が限界です(笑)
Contents
選定候補
全ての居酒屋銘柄を比較するのは手間です。まずはザックリと5社に絞りました。
3178 チムニー
3193 鳥貴族
3221 ヨシックス
3547 串カツ田中
7918 ヴィアHD
5社の選定理由は以下のとおりです。
・名前を聞いたことがある、行ったことがある(客目線)
・居酒屋がメイン(他事業が多いと分かりづらい)
・株主優待がある(保有中の視察、株価維持に貢献)
利益率比較
利益率(= 純利益/売上高)の比較をしてみます。
将来の業績予想で比較しているのは、株価は未来の業績に沿って動いていると管理人は考えているためです。
飲食関係は基本的に利益率は低いです。
食料の他に人件費、厨房などの設備費、店舗家賃、改装費など、経費が大きいためです。
参考までに、外食大手3197すかいらーくの2019.12利益率予想は3.1%です。
売上高 | 純利益 | 利益率[%] | |
3178チムニー | 46100 | 1200 | 2.6 |
3193鳥貴族 | 35800 | 450 | 1.3 |
3221ヨシックス | 18800 | 1590 | 8.5 |
3547串カツ田中 | 10000 | 510 | 5.1 |
7918ヴィアHD | 26500 | -180 | ▲ 0.7 |
参考:外食大手↓ | |||
3197すかいらーく | 375000 | 11600 | 3.1 |
利益率として合格なのは3221ヨシックスと3547串カツ田中ですね。
3歩譲って3178チムニーでしょうか。
しっかり利益を上げないと、株式の価値増大は見込めませんので。
利回り比較
1単元(100株)&1年間での利回りを比較します。
2019年9月1日現在。
配当利回り | 優待利回り | 配当+優待利回り | |
3178 チムニー | 0.94% | 2.05% | 3.00% |
3193 鳥貴族 | 0.38% | 0.94% | 1.32% |
3221 ヨシックス | 0.73% | 2.28% | 3.01% |
3547 串カツ田中 | 0.64% | 0.99% | 1.63% |
7918 ヴィアHD | 0.00% | 15.31% | 15.31% |
参考:外食大手 | |||
3197 すかいらーく | 1.05% | 3.30% | 4.35% |
「配当利回り」は7918ヴィアHD以外はOKだと思います。
配当が出せる→現金を会社外に出せる余力がある状態です。経営がOKな状態です。
7918ヴィアHDは純利益が赤字で配当が出せていません。いくら優待が魅力的でも投資は避けるべき銘柄です。実際、過去に増資して借金返済に充てていますので…
「優待利回り」は7918ヴィアHDは突出しています。これは要注意です。
株式投資以外にも言えることですが、高すぎる利回りには必ず裏があります。
「配当+優待利回り」を見ると、7918ヴィアHD以外は4%未満です。
優待投資家で有名な桐谷さんは4%を基準に保有しているみたいですね。まだ多くの個人投資家が注目している状態ではないと思います。
参考の3197すかいらーくは4%超えと、高い利回りです。これなら個人投資家も目にとまりやすいですね。
簡単に言うと、4%超え銘柄は個人投資家の優待狙いの買いが入りやすいです。
個別銘柄調査
個別の銘柄をザックリ見ていきます。
居酒屋銘柄において成長力の根源は「新規出店」です。
3178 チムニー
「はなの舞」と「さかなや道場」が主力です。100株保有だと優待が店舗では使いづらく、ご優待品の方が良いかもしれません。
財務は自己資本比率61 %と良好です。
売上高は14.12から460億円で横ばいです。全業態店舗合計数が710付近で頭打ち状態ですね。今後の大きな成長は見込めません。
堅いですが、成長しづらい銘柄です。定期預金みたいな銘柄だと思います。
3221 ヨシックス
「や台すし」が主力がです。寿司は他の居酒屋にはあまりないジャンルですね。
財務は自己資本比率63 %と良好です。
売上高は15.3から19.3にかけて2倍になっております。毎月徐々に出店している点が良いですね。中期経営目標(P16)で500店舗を目指しながらコスト削減にも努めています。
財務を良好に保ちながら、着実に業績を上げていく銘柄だと思います。
3193 鳥貴族
「鳥貴族」が主力です。鳥は単価が安く、競合が多いです。
安さが売りの鳥を、人件費高騰を理由に値上げしたため、客数が減少しました。これらの要因で利益が減少しています。
これは経営者の判断ミスです。今後は新規出店を取りやめ、既存店の売上強化に努めるようです。
急成長したツケが回ってきた状態ですね。
財務は自己資本比率40 %と普通です。
急成長して、一旦踊り場で休憩中の銘柄といえます。
7918 ヴィアHD
焼き鳥屋が主力です。上記の利益率比較をご覧いただくと、利益率が赤字です。
業績の悪い居酒屋に共通するのは「鳥」です。薄利多売のビジネスモデルは苦戦しますね。
財務は自己資本比率18 %と低いです。現金等も減少傾向です。
「2019年3月期 決算説明 及び中期経営計画発表資料(P18)」を見てちょっと怖いと思う点が、「取締役が現場で陣頭指揮」と書いてある点です。会社の経営判断をする人材が陣頭指揮をするということは、結構追い込まれた状態です。
経費が多く、利益の上がらない赤字銘柄と言えます。
買うのはオススメしません。
3547 串カツ田中
串カツ居酒屋が主力です。
財務は自己資本比率49 %と普通です。
2019年11月期第2四半期決算説明資料を見ると
売上高(P3)と店舗数推移(P7)は右肩上がり。成長途中って感じです。
今後はファミリー層の獲得のため、ファミリーレストラン型串カツ酒場(P15)も出店を予定しています。出店エリアの拡大ですね。目標の1000店舗達成のために努力している姿勢が見られます。禁煙でサラリーマン客が減少したピンチをチャンスに変える考えです。うまくいけば店舗数が大幅に増えると思います。
この会社は社長の考えがきっちりと店舗に反映されていると思います。
活気があり、成長力のある銘柄だと思います。
まとめ
選定方法等をザックリまとめます。
無配の銘柄は避ける
成長性は売上高や店舗数の伸びを見る
利益率の良い銘柄を選ぶ
上記5社で買い候補↓
・3221 ヨシックス
・3547 串カツ田中
最後まで読んできただきありがとうございます。