投資

8186大塚家具の株は買って良いのか?店舗の実態を調査。

「家具や姫」や「社長の椅子の争い」で有名?になった大塚家具。現状はどうなっているのでしょうか。
今回は簡単に業績をチェックして、店舗の客入りを調査してきました。

結論から言うと、
買いNG」です。長期で現物を保有している投資家は即売るべきです。
むしろ空売りしたほうが良さそうな銘柄です。

Contents

業績

売上は右肩下がり、純利益は鬼マイナス

売上が右肩下がりなのは店舗数縮小や安売りが影響していると考えられます。
それだけ現金確保に必死になっている状態と見えます。

売上の-10%が営業利益になっているため、経費がかかりすぎです。

お父さんのビジネスモデルは高級家具を会員制顧客に売るという高級路線でした。
しかし久美子社長になってから誰でも入れるお店に変更しました。

高級家具は庶民には売れません。1台数十万円もするテーブルを庶民は買いません。
ちなみに僕もそんな高いテーブルを買いませんよ(笑)

ビジネスモデルを間違えると赤字になります。

財務

社長がお父さんの時代は無借金経営でした。
しかし最近は現金不足で銀行から借入を実施し、第三者割当増資(会社が新規に株式を発行し、特定の第三者に買ってもらう)も実施して現金を早急に確保する様子が見れます。

ただし、第三者割当による増資も当初の予定より一部中止されたり、銀行に担保の株を売られたりと、今後の資金調達は難しいです。満3年も赤字ですからね。お金を出そうとは思いません。

あとは今ある現金がいつ無くなるか、要注意です。データは最近の決算短信(2Q, 2019年6月30日)を使用しています。

出典 ㈱大塚家具(8186) 2020年4月期 第2四半期決算短信

現金等 … 31億円
投資有価証券 … 6億円
実際は「差入保証金42億円」がありますが、即現金化できないと思われるため無視して、捻出可能な現金等は頑張っても37億円ぐらいでしょうか。

短期借入金は13億円あります。返済期日が不明ですが、返済したとすると
37億円 – 13億円 = 24億円
現金等は残り24億円になります。

純損失は2019年1月~6月の半年で-24億円。
一ヶ月あたり約4億円の現金流出が考えられます。

単純に計算して
24 [億円]÷4 [億円/ヶ月] = 6 [ヶ月]

2019年6月30日から6 [ヶ月]経過したら現金が無くなる可能性が高いです。
っていうか、この記事を書いているのは10/21、もうすぐ4 [ヶ月]経過するじゃん(笑)

差入保証金の42億円が全額戻ってこれば、それだけで約 1 [年]は持ちそうですが…

店舗調査

以上まではパソコンさえあれば調査できます。でも商売の実態を知りたいところですね。
店舗調査を実施した理由は、今後の自分の投資・トレードのためにプラスになると考えたためです。
特に赤字継続中の企業の様子を知りたいと思ったからです。

大阪にある2店舗をざっくり見てきました。

大塚家具 なんばパークス店

10/20(日)15:00頃に来店しました。
客入りとしては「店員数≒客数」。

利益率の高いモノが高回転で売れれば良いですが、家具って価格自体が高いため、即決する人が少ないですよね。休日なのに人が少なすぎる…
店の面積はナンバパークスの他の家具点と比較して広いです。それだけ維持費もかかるはずです。

大塚家具 大阪南港ショールーム

同日の16:30頃に来店しました。ここの面積はかなりの広さです。
肝心の客入りですが、完全に「店員数>客数」。お客さんを見つけるのが大変でした。10人いたかな…

店内を歩いていると、社員さんの話が聞こえてきました。「営業のできる人がいなくなった…」と。
商品は一般顧客が買わないような高級家具ばかり。売り場というよりは家具の倉庫ですね。

しかも、ショールームのあるトレードセンター自体が暗いです。人は少ないし、活気がありません。
出店場所に高級感がありませんね。

ニトリ 住之江店

比較対象として、大阪南港ショールームのニトリに行ってきました。
同日17:30頃の来店です。

3F家具には普通にお客さんがいました。ダイニングゾーンにはいなかったですね。
ニトリはインテリアもあり大塚家具と単純に比較は難しいかもしれません。しかし、客数がまるで違います。

ニトリのポリシー?も壁に記載してあり、共感が持てます。

取引方針、市場の需給

この銘柄を取引するなら、業績的には「売り」。チャートも綺麗な右肩下がりです。

ただし、10月に入ってきてから信用売残高も増加しています。
出典 空売りNET

支援する投資家・銀行が突然出現して、株価が暴騰する可能性も微量ながらあります。ご注意ください。

しかし、支援を受けて現金を確保できても本業が赤字垂れ流しなら、いずれその現金も消えます。
ビジネスモデルが変更されない限り「売り方針」になると思います。

久美子社長は現場の販売状況を把握しているのでしょうか。高級家具を一般市民に売るビジネスモデルはNGである事を知らないのかな?

まとめ

今回の店舗調査では、大塚家具のビジネスモデルはNGであることが分かりました。

まとめ

社長の経営手腕・方針が超重要
大塚家具の店には客がほとんどいない
赤字続きの銘柄は買わないこと

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。