皆さんは優待銘柄のつなぎ売りをしているでしょうか。株主優待って特別な感じがして欲しい方もいらっしゃると思います。
今回は、優待銘柄のつなぎ売りで優待を低コストでもらおうと思っている方に、読んで頂きたい記事となります。
Contents
優待のつなぎ売りとは?
権利付最終日に優待銘柄の現物と、現物と同数の信用売り建玉の両方を持ち、優待を頂く手法です。
権利落ち日に信用売り建玉を現受で決済します。そうすれば現物も信用売り建玉も消えて、現金だけが残ります。
図の出典 松井証券
優待取りのつなぎ売り(入門)
優待つなぎ売りのメリット
まずはメリットを挙げてみます。
評価損益が固定
評価損益が固定され、安心です。
優待銘柄は権利落ちで株価が下落する傾向があります。
株価が下落すると現物は含み損になりますが、信用売り建玉に含み益 が発生するため、トータルで評価損益±0とすることが出来ます。
現金の拘束時間が短い
期間だけに着目すると、権利付最終日をまたいで現物と信用売り建玉を持てば良いのです。最短2日営業日だけです。
権利落ちで信用売り建玉を現渡で決済すれば、現物の現金が解放されるため、その現金を新たな投資に使用することが出来ます。
優待つなぎ売りのデメリット
意外にデメリットも多いです。
めんどくさい
現物の保有はマストですが、信用売り建玉も必要です。 信用売り建玉を新規で建てる手間がかかります。
配当金の受払い
配当金を頂ける銘柄の場合、つなぎ売りをすると配当金の受払いが発生します(制度信用:配当金の約5%、一般信用:証券会社によるが配当金の約20%の支払い)。
配当利回りの高い銘柄だとコストUPです。
参考 カブドットコム証券
ツナギ売り(現物保有+信用売建)を行った場合、配当金の支払いはどのようになりますか。
逆日歩
制度信用を利用する場合、「逆日歩(ぎゃくひぶ)」という手数料を払う可能性があります。
1株0.5円ならカワイイものです。もし1株10円の逆日歩になった場合、100株1日分で10×100×1=2000円の支払いになります。3000円ぐらいの優待をもらうのに1000円も支払ったら、優待つなぎ売りを実施する意味がないと思います。
しかも逆日歩の金額は予想することが難しいため、 一般信用(証券会社独自の信用取引)を利用する個人投資家が多いです。
ただ、一般信用を活用する場合、証券会社に在庫が無いと新規売建てができません。
人気のある優待銘柄だと当然倍率は上がり、 一般信用売りは難しくなります。
管理人の意見
管理人は優待狙いのつなぎ売りはしません。
それは「投資方針に反する」からです。
管理人の投資方針は「価値を生み出すものを所有する」ことです。
クロス取引をすることは、会社の業績が好調でも、その恩恵を享受することは出来ません。
また、配当の受払いも必要です。
ヘッジ(保険)には必ずコストがかかります。世の中、タダより高いものは無いです。
「フリーランチ」は無いのですよ。
ただし、投資に正解はありません。リスクを下げて優待だけ欲しい方はやっても良いと思います。
まとめ
ざっくりまとめます。
・メリット…評価損益が一定、資金効率が良い
・デメリット…配当金受払い、逆日歩などがかかる
・世の中、タダより高いものは無い
最後まで読んで頂きありがとうございました。